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障害者の法定雇用率は2026年7月から何%になりましたか?対象になる会社の人数と納付金の計算方法を厚生労働省の資料で確認しました

2026-09-10 公開労務

民間企業の障害者の法定雇用率は、令和8年7月から2.7%です。対象事業主の範囲は従業員37.5人以上に広がりました。令和6年4月からの2.5%・40.0人以上から、率と対象範囲の両方が変わっています。令和8年度分の障害者雇用納付金は、令和8年6月以前を2.5%、令和8年7月以降を2.7%で算定します。国や地方公共団体等の法定雇用率も令和8年7月1日から3.0%、都道府県等の教育委員会は2.9%です。ホフィット中小企業ラボが2026年9月10日に確認した厚生労働省の資料には、除外率の引下げと算定方法の変更もあわせて記載されています。

障害者の法定雇用率は2026年7月から何%になりましたか?

2.7%です。厚生労働省の資料には、民間企業の法定雇用率が令和5年度の2.3%、令和6年4月の2.5%を経て、令和8年7月に2.7%になると示されています。

対象になる会社の範囲も広がりました。同じ資料に、対象事業主の範囲が43.5人以上、40.0人以上、37.5人以上と変わることが示されています。

時期民間企業の法定雇用率対象事業主の範囲
令和5年度2.3%従業員43.5人以上
令和6年4月2.5%従業員40.0人以上
令和8年7月2.7%従業員37.5人以上

率だけでなく対象範囲も同時に動いています。従業員が38人の会社は、令和6年4月の時点では対象外でしたが、令和8年7月からは対象です。

自社が対象になるかはどう判断しますか?

従業員数が37.5人以上かどうかです。厚生労働省の資料では、令和8年7月以降の対象事業主の範囲を37.5人以上と示しています。

37.5人という半端な数字は、法定雇用率から逆算した人数です。障害者を1人雇用する義務が生じる従業員数が、2.7%で割り戻すと37.03人になるためです。実務では38人以上の会社が対象になります。

対象になる会社にはどんな義務がありますか?

報告と選任の2つです。厚生労働省の資料には、障害者を雇用しなければならない対象事業主の義務として2項目が挙げられています。

  • 毎年6月1日時点での障害者雇用状況をハローワークへ報告することが1つ目の義務です。
  • 障害者の雇用の促進と継続を図るための「障害者雇用推進者」を選任することが2つ目で、努力義務とされています。

令和8年6月1日時点の報告には注意点があります。厚生労働省の資料に、令和8年6月1日時点の報告では法定雇用率2.5%での不足有無などを確認すると明記されています。引上げは7月からのため、6月1日時点の報告は引上げ前の率で判定されます。

従業員が何人になると2人目が必要になりますか?

75人からです。法定雇用率2.7%で必要な障害者の数は、常用雇用労働者数に2.7%を掛けて小数点以下を切り捨てて求めます。ホフィット中小企業ラボが法定雇用率2.7%で計算した人数は次のとおりです。

常用雇用労働者数雇用が必要な障害者の数
37人以下0人(対象外)
38人〜74人1人
75人〜111人2人
112人〜148人3人
149人〜185人4人
186人〜222人5人

表の人数は、除外率の設定がない業種の場合の計算です。除外率が設定されている業種では、労働者数から除外率分を引いてから2.7%を掛けます。

令和6年4月からの2.5%で計算すると、2人目が必要になるのは80人からでした。率が2.7%に上がったことで、2人目の義務が生じる人数が5人分早くなります。従業員が75人から79人の会社は、令和8年7月に新しく2人目の雇用義務が生じた範囲です。

障害者雇用納付金の計算はどうなりますか?

年度の途中で率が切り替わります。厚生労働省の資料のQ&Aには、令和8年度分の障害者雇用納付金について、令和8年6月以前は2.5%、令和8年7月以降は2.7%で算定すると書かれています。

申告の期間も示されています。令和8年度分の申告期間は、令和9年4月1日から同年5月17日までです。

1つの年度の中で2つの率を使い分ける計算になります。経理や労務の担当者は、令和8年6月までと7月以降で月ごとの不足数の算定基準が変わる前提で準備してください。

除外率は変わりましたか?

令和7年4月1日から10ポイント引き下げられました。厚生労働省の資料には、除外率が各除外率設定業種ごとにそれぞれ10ポイント引き下げられたことと、それまで除外率が10%以下であった業種は除外率制度の対象外となったことが書かれています。

引下げ後の除外率は業種ごとに定められています。

除外率業種
5%非鉄金属第一次製錬・精製業、貨物運送取扱業(集配利用運送業を除く)
10%建設業、鉄鋼業、道路貨物運送業、郵便業(信書便事業を含む)
15%港湾運送業、警備業
20%鉄道業、医療業、高等教育機関、介護老人保健施設、介護医療院
25%林業(狩猟業を除く)
30%金属鉱業、児童福祉事業
35%特別支援学校(専ら視覚障害者に対する教育を行う学校を除く)
40%石炭・亜炭鉱業
45%道路旅客運送業、小学校
50%幼稚園、幼保連携型認定こども園
70%船員等による船舶運航等の事業

除外率が下がると、雇用義務の計算に使う労働者数が増えます。率の引上げと除外率の引下げが重なるため、該当業種の会社では必要な雇用数が二重に増えます。

障害者の数え方に変更はありますか?

短い労働時間の人が算定に入るようになりました。厚生労働省の資料には、算定方法の変更として2つが挙げられています。

  • 週所定労働時間が20時間以上30時間未満の精神障害者について、当分の間、雇用率上、雇入れからの期間等に関係なく1カウントとして算定できます。令和5年4月以降の扱いです。
  • 週所定労働時間が10時間以上20時間未満の精神障害者、重度身体障害者及び重度知的障害者について、雇用率上、0.5カウントとして算定できます。令和6年4月以降の扱いです。

週10時間から20時間の雇用が算定に入る点は、短時間の勤務を前提にした採用ができるという意味になります。フルタイムの求人だけで人数を満たそうとしなくても、算定の対象になる働き方があります。

相談や助成の仕組みはありますか?

障害者雇用相談援助事業と、複数の助成金があります。厚生労働省の資料には、令和6年4月以降の事業主支援の強化として、障害者雇用に関する相談援助を行う事業者から原則無料で相談援助を受けられるようになったことが書かれています。

助成金についても記載があります。加齢により職場への適応が難しくなった人に、職務転換のための能力開発、業務の遂行に必要な者の配置、設備・施設の設置等を行った場合に助成が受けられるようになりました。障害者介助等助成金の拡充、職場適応援助者助成金の拡充、職場実習・見学の受入れ助成の新設も挙げられています。

国や自治体の法定雇用率はどうなりますか?

令和8年7月1日から3.0%です。厚生労働省の資料のQ&Aには、国や地方公共団体等の法定雇用率が令和8年7月1日から3.0%と民間企業と同様に引き上げになると書かれています。

都道府県等の教育委員会は別の率です。同じQ&Aに、令和8年7月1日から2.9%になると書かれています。

除外率制度の扱いも同じです。民間企業と同様に令和7年4月から10ポイント引き下げられたと記載されています。

2026年9月の時点で会社は何を確認すればよいですか?

自社の従業員数と、必要な雇用数の再計算です。令和8年7月から法定雇用率が2.7%になったため、令和8年6月以前の数字で足りていた会社でも不足が出ることがあります。

計算の順番は3つです。自社の従業員数が37.5人以上かどうかを確認し、該当業種であれば除外率を引いた労働者数を出し、2.7%を掛けて必要な雇用数を求めます。

納付金の準備も必要です。ホフィット中小企業ラボが2026年9月10日に確認した厚生労働省の資料には、令和8年度分の申告期間が令和9年4月1日から5月17日までと示されています。令和8年7月以降の不足は2.7%で算定されます。

出典(いずれも各社公式サイト)